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  3. 高齢者が一人暮らしする際の物件選びについて

高齢者が一人暮らしで入れる物件はあるか?

高齢者にとって大きな悩みになるのが終の棲家です。
夫婦と子供が健在で三世代~四世代が同居をしているような家庭ならば家族に面倒を見てもらうこともできるでしょうが、独立した子供たちが自分で家庭を持つようになり夫婦ふたりだけとなってしまったとき必ずいつかどちらかが一人暮らしをしていくことになります。

できることなら生まれ育った家で最後まで過ごしたいところですが、一人きりで生活をするとなると郊外で戸建て住宅で生活をするのはなかなか大変です。
まして地方都市の場合には積雪や買い物の利便性の問題があるので、古い住宅に一人きりでいるのはよい選択ではありません。

そこで生存中に遺産となる財産を整理する意味で、早めに持ち家を処分してしまいあとは賃貸住宅に入るということが望ましくなります。

しかしながら部屋を貸すオーナーにとっては、一人の生活に苦労するような高齢者を入れてしまっては、孤独死などのリスクが出てきてしまいます。

比較的健康で預貯金もあり、年金が確実にもらえるという人ならば家賃滞納リスクも少ないので、保証人になってくれる人がいればすんなり入れることと思います。

もしそうでないという場合には、援助を受けるなどしながら一人暮らしでも健康管理ができやすい施設を選んでいくことが大切になってきます。

家賃優先で安い物件に入るのは危険

ただしここ最近は空き室対策のために、古くて人気のない物件にほとんど審査なしで人を入れるところもあります。
老後の生活資金を気にしてできるだけ安い住宅に入りたいという気持ちもわかりますが、若くて体力のある学生と異なり高齢者がいきなり慣れない物件に入るのは危険です。

というのも古い住宅というのは設備にバリアフリーの概念が全くないため、室内に細かい段差があり生活に苦労をしてしまうこともあるからです。

もし古い物件に入るとしても、一度リフォームをして高齢者でも使用しやすい住宅設備になっていることをしっかり確認しておいた方がよいです。

高齢者の事故のうち約4割は自宅内で起こっているというデータもあるくらいで、慣れない住宅でもし転倒などが起こってしまうと、それがもとで寝たきりや要介護の状態になってしまうこともあります。

もう一つ高齢者が新たに入居する住宅として注意したいのが、1階もしくはきちんとエレベーターがある低層階にするということです。

防犯面を考えて高層階にしたいという人もいるかもしれませんが、もし災害や事故によりエレベーターが動かなくなってしまったら、体力のない高齢者は自力で脱出ができません。

毎日の買い物やゴミ出しにいちいち長くエレベーターに乗らないといけないのはかなり面倒なので、できるだけ自分の足で生活ができるエリアにしておきましょう。