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  3. 自宅の照明器具は自分で変えられる?

照明1つで部屋の印象はグッと変わる

部屋の印象を変えたい時、家具や寝具、カーテンなどを買い換えることが多いかと思います。ですが、部屋全体の印象を大きく左右するのが照明です。

一般的な住宅では、天井に取り付けられた照明器具で部屋全体を照らします。試しに、電球の色を変えるだけでも部屋の雰囲気が変わってくるでしょう。

電球を変えてみる

電球の色は主に3つあります。なので、まずはお部屋の用途に合わせて電球を変えるだけでも、模様替えしたような気分が味わえるはずです。

  • 電球色…温かみのある暖色系の色です。落ち着く色合いのため、寝室やゆったりできるリビングに向いています。お風呂やトイレにもおすすめです。
  • 昼白色…太陽光に近い色合いをしたナチュラルさが特徴です。お化粧や着替えをする脱衣所や洗面所、和気あいあいと集まるための場所に向いています。
  • 昼光色…白っぽく明るい色が特徴です。勉強や仕事をする部屋、手元を明るくしたい作業場などに向いています。

引掛けシーリングなら照明器具を変えるだけ

天井の照明器具は、直づけといって直接埋め込まれているか、引掛けシーリングと呼ばれる部品で吊り下げられているかに大別できます。

ご自宅の照明器具が引掛けシーリングで吊り下げられているのであれば、照明器具を取り外して好きなものと交換すればOK。お部屋のインテリアに合わせたデザイン性の高い照明器具にしてみましょう。

直づけ・引っ掛けシーリングの交換には電気工事士の免許が必要

天井や壁の照明器具が直に取り付けられている場合は、照明器具の交換時に感電や漏電といった危険性があるため、電気工事士という資格を持った人が工事をしなくてはいけません。

また、引掛けシーリングの交換も同様に資格を持った人でなければいけません。

電気工事士とは、建物の電気配線工事や器具の取り付けなどを行うために必須の資格。戸建住宅規模の工事であれば、電気工事士2種の免許があれば対応できます。

免許を持っていない時は、電気屋さんに頼んで引掛けシーリングを取り付けてもらい、今後は自分たちで照明器具を交換できるようにしておくと良いでしょう。

電気工事士2種の資格について

電気工事士は、業務独占資格に該当する国家資格です。国家資格と聞くと難易度が高いように思いますが、筆記試験の合格率が60%・技能試験が70%と比較的取得しやすい資格となっています。受験資格も特にありません。

筆記試験では、照明器具や電気スイッチの種類、電気のこと、電気配線図などが出題されます。学生時代に化学や物理が好きだった方なら、比較的すんなりと頭に入るのではないでしょうか。

技能試験では、配線図にそってケーブルやスイッチなどをつなぎます。ペンチやケーブルカッターと言った器具を使うので、練習して慣れておく必要があるでしょう。

筆記試験に合格すると、期間を空けて実技試験となります。合格すればOKではなく、合格したことを都道府県に届け出ることで、免許が交付される仕組みです。

自宅の照明器具が直づけだから取り替えたい、電気スイッチを使い勝手の良いものに交換したい、コンセントの位置を変えたいなど、DIYをしたい方は持っておいて損はない資格です。

賃貸の場合は管理会社や大家さんに相談

賃貸物件にお住まいの場合は、照明器具を交換する前に管理会社や大家さんに確認しましょう。NGだった場合は交換してはいけません。

OKだった場合でも、退去時には原状回復が基本となるので、元から付いていた照明器具は処分せずに保管しておいてください。

引掛けシーリングではなく直づけの器具だった時は、工事が必要です。それも許可を取ったうえで実施しましょう。特に集合住宅で勝手に工事をして、感電や漏電などが起こった場合、自分の家だけでなく建物全体に影響を与えるおそれがあるためです。最悪の場合、火災になるおそれがあります。

自己判断はせずに、事前の許可や連絡、交換後の対応などについて確認しておいてください。

照明器具の種類を紹介

家の中で使われる照明器具の種類や特徴について紹介します。

シーリングライト
一般的な住宅の天井に取り付けられている照明です。円盤のような形や四角形のほか、デザイン性の高いシーリングライトもあります。天井と器具の距離が近いため、部屋全体を照らしてくれるのが特徴。1つで広い範囲をカバーできます。

ダウンライト
天井に埋め込む形で設置される照明です。埋め込まれているため光の拡散範囲がシーリングライトに比べると狭くなっています。照らされる範囲が限られるため、明るくなりすぎず落ち着いた空間に仕上がるのが特徴です。

ペンダントライト
引掛けシーリング部分からケーブルが伸び、その先に照明器具が吊り下げられているタイプのものです。天井と照明の間に距離があるため、明暗のある部屋がつくれます。落ち着いた雰囲気になるので、ダイニングにピッタリです。

スポットライト
壁やダクトレールに設置する照明です。狭い範囲を強い光で照らします。生活用というよりは、インテリアを目立たせるのに使用することが多いのが特徴です。ダクトレールを使用すると、移動式の照明器具にもなります。

ブラケットライト
壁に取り付けるタイプの照明器具です。メインの照明ではなく、間接照明のような使い方をします。メインの照明は明るめに、ブラケットライトは暗めにして、雰囲気を変えることもできます。

フロア用スタンドライト
部屋に置く電気スタンドです。間接照明として使用します。多岐に渡るデザインのものがあるので、インテリアに合わせて選ぶと良いでしょう。リラックスできる場所に置く時は、明るすぎないものにしましょう。対して、クローゼットや鏡の前などで使う時は、自然光に近い光にするのがおすすめです。

卓上ライト
テーブルやデスク、ベッドのヘッドボード、サイドテーブルなどにおいて使用するライトです。勉強や手作業をする時に手元を照らして見やすくしてくれます。寝室で使用する時は、目が覚めてしまうほど明るいものは避けるのがベターです。ほんのり照らしてくれるタイプを選びましょう。

足元用ライト
廊下や部屋の下部に設置して照らしてくれる照明です。夜にお手洗いに行く時、部屋の電気を付けると家人が起きてしまう時などに重宝します。センサーライトにしておくと、スイッチを入れなくても良いので便利です。

照明器具を取り換える流れ

ここからは、自分で自宅の天井にある照明器具を取り換える流れについて解説します。器具の設置されている場所によっては、少し大がかりになるかもしれません。

1.直付けか引掛けシーリングかをチェック

新しい照明器具と交換するためには、取り付け箇所のチェックが必須です。取り付け箇所に引掛けシーリングと呼ばれる器具が付いているのか、天井から直につながっているのかを確認しましょう。

引掛けシーリングが付いていれば、特に問題無く新しい照明を取り付けられます。始めに、引掛けシーリングかどうか確認してから新しい照明を購入する方が、もしかしたら良いかもしれません。

引掛けシーリングには、丸型や角形などがあります。また、シーリング自体の高さもあります。交換したい新しい照明が、引掛けシーリングに対応しているかもチェックしましょう。

直づけだった場合

引掛けシーリングが無い直づけの場合は、器具の取り換えや引掛けシーリングの設置工事が必要になります。電気工事士の免許を持っていれば個人でも行えます。

照明を変えたい!と思っても、工事完了までに時間が必要です。賃貸の場合は、管理会社や大家さんに工事をしても良いか・良いならどの業者に頼めば良いかを聞いてみましょう。

2.安定して照明が交換できるように脚立や軍手などを準備

照明器具を取り外すためには、天井に手が届かないといけません。そのため、脚立やはしごなどを用意しましょう。家具や椅子に乗って取り換える方もいますが、安定感が悪いと転んで怪我をする可能性があるので、注意が必要です。

また、照明を取り換える前に消灯しておき、蛍光灯を冷ましておきましょう。念のため、滑りにくい軍手を使用すると火傷の心配がありません。ホコリがひどい時は、まず掃除をしてから替えると良いでしょう。

また、念のためにブレーカーを落としておくと感電の心配も減らせます。

3.照明を取り外す

引掛けシーリングから照明を取り外す時は、照明のカバーや蛍光灯は外しておきましょう。作業しにくいのはもちろんですが、万が一器具を落としてしまった場合に危ないからです。

カバーや蛍光灯を外したら、器具の外側を持って天井と並行に回すと外れます。プラグがある時は、プラグをひねって外しましょう。上手く外れない時に無理に力を入れたりすると、引掛けシーリングが壊れてしまう可能性があるので、気を付けましょう。

もし壊れてしまった場合は、新しい引掛けシーリングを取り付ける必要があります。ですが、取り付けには免許が必要です。

4.照明を取り付ける

新しい照明を取り付ける時は、引掛けシーリング部分にシーリングプラグをはめ込めばOK。そのあと、蛍光灯やカバーを付けたら完成です。

取り付けたあとは、問題無く点灯するかを確認しましょう。また、上手く光らないからといって、接続部分を触りながら電源を入れたり切ったりするのは危険です。

5.不要な照明器具は自治体の規則にそって処分する

新しい照明を付けたら古い照明器具は不要になるかと思います。いらなくなった器具や蛍光灯は、各自治体の規則に沿って処分してください。

照明器具本体は、リサイクルショップや不用品回収などで、多少の現金化もできるかもしれません。

賃貸物件の場合

賃貸物件で照明を取り換えた場合、古い器具は勝手に捨てないように注意してください。理由は退去時の原状回復です。古い器具を捨ててしまうと、原状回復が不可能になってしまいます。

処分しても良いかは、管理会社や大家さんに確認してください。

照明を変えてより自分らしい部屋に

部屋の照明の種類や替え方、必要になる免許などについて紹介しました。照明を変えると、いつもの自分の部屋が一味違って見えることでしょう。

工事が必要でなかなか難しいという方は、電気スタンドを取り入れて間接照明を楽しんでみてはいかがでしょうか。その他、キャンドル型のライトやお風呂用のライトなど、灯りを楽しむためのグッズもたくさんあります。

自室は癒しの空間にしたい・スタイリッシュにしてアイデアが湧く部屋にしたいなど、自分らしくいられるように、ぜひ灯りを変えることも考えてみてくださいね。